地方活性化

定住自立圏構想について


定住自立圏構想とは?

少子高齢化、大都市圏への人口流出による過疎化、人口減に悩む、地方の中小都市をどう活性化させるのか?
地方創生を掲げる政府にとっては大きな問題です。
その対応方法として考えられるのが、定住自立圏構想です。
近接する地方自治体同士が協力し、地域住民の命と暮らしを守るため、圏域全体で必要な生活機能を確保し、地方圏への人口定住を促進するための政策です。
定住自立圏は、中心となる、中心市と周辺市町村で構成されます。
中心市、周辺市町村は、相互に役割分担し、連携・協力することにより、地域住民の命と暮らしを守るため、圏域全体で必要な生活機能を確保し、人口定住の促進を図ります。
この考え方は地方の小都市にとっては生き残るために必要なものです。

小規模な自治体に住むことのデメリット

小規模な自治体では、医療分野において、病院を持っていても医師を確保できない、などの深刻な問題が露呈しています。
小規模な自治体の住民と大都市圏で生活する住民とでは、自治体から受けられるサービスに大きな差があり、それは命に関わる問題にもなっているのです。
住むところによって格差が生まれている、そう断言してもよいと思います。
この格差問題を解決もしくは軽減しなければ、大都市への人口流出はさらに加速してしまうでしょう。

定住自立圏は自治体連携の一つの形

小規模自治体が、それぞれにサービスを提供する、活性化を図るとしても、資金力も人員も少ないこともあり、効果は限定的でしょう。
小規模自治体同士が連携し、役割を分担し、圏内の住民にサービスを提供できる体制を整えることで、効率化を図ることが可能です。
圏内の住民は、自治体の枠にとらわれず、圏内のサービスを自由に利用できるのです。
今までよりもサービスが充実することで、住民の満足度上昇が期待できます。
定住自立圏は、自治体連携のひとつの形です。
他にも、広域合併などの方法が考えられます。
現在の自治体の状態は、広域合併を繰り返し、ある程度自治体がまとまった後の状態です。
残った小規模自治体は、自ら合併を選択しなかった自治体です。
残った小規模自治体としては、定住自立圏という考え方で近隣の自治体と連携を図ることが、合併を除く唯一の生き残り策かもしれません。

問題点

定住自立圏構想において、最も大きな問題は、その核となるべき自治体である中心市自体がすでに人口が減少しているという点です。
中心市の規模としては、人口5万人程度、少なくとも4万人以上とされています。
この規模では生き残り策に窮している自治体であると言えます。
周辺の市町村の人口を合わせたところで、人口が10万人に満たないのであれば、人口維持は厳しいことに変わりはありません。
私の考えでは、中心市には、少なくとも人口は10万人以上は必要かと思います。
理由は、大型商業施設の出店を想定した場合、商圏人口は15万人から20万人規模は必要だからです。
地方において、大型商業施設は、人口の維持に大きな効果があると、私は考えています。
若い世代にとって、大型商業施設などに出店する店舗で、大都市圏で生活するのと変わらないものを購入できることは魅力となります。
大型商業施設では、各種のイベント等も行われ、ショッピングと合わせて、週末のレジャーとしても楽しむことができるのです。
中心市に隣接する市町村は、通常は最低でも2から3はあると思われます。
中心市の人口が10万人として、周囲の市町村が人口3万人以下としても、その定住自立圏全体の人口規模は15万人から20万人弱程度になると思われます。
これぐらいの人口規模であれば、大型商業施設の出店が見込まれます。
その周囲にはロードサイド店なども出店してくることでしょう。
商業集積地を作ることができれば、利便性は高まり、人口を維持する上で効果があると考えます。

人口が10万人に満たない程度の定住自立圏を形成しても、行政サービスにおいて効率化は図れるかもしれません。
しかし、サービス業を中心とする民間企業を呼び込むには不足です。
人口維持、人口回復は現実的には無理であると言えます。

定住自立圏構想情報」のHPより。
【参考】 総務省HP「定住自立圏構想

菊池 英司

投稿者の記事一覧

一級ファイナンシャル・プランニング技能士
公認不動産コンサルティングマスター
宅地建物取引士

不動産分野を専門とするファイナンシャルプランナー。不動産FP。
個人向けに不動産投資、不動産有効活用、住宅購入・売却のアドバイス、セミナー等を行っているほか、売買契約書や重要事項説明書の作成、不動産調査等を不動産業者、不動産鑑定士、弁護士、税理士から受託している。
2008年から空き家・留守宅管理の専門サイト「留守宅どっとネット」を運営し、自ら空き家管理の実務も行う空き家管理人。

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