宅地建物取引業法

重要事項説明における踏切道改良促進法の説明

踏切道改良促進法の改正に伴う宅地建物取引業法施行令の改正

令和3年3月31日に踏切道改良促進法等の一部を改正する法律が公布され、令和3年9月25日にその一部が施行されました。これに伴い、宅地建物取引業法施行令も改正され、第3条第1項25の2号(現在、第3条第1項48号)に、踏切道改良促進法第10条(滞留施設協定の効力)が追加され、令和3年9月25日に施行されました。

道路外滞留施設、道路外滞留施設協定とは?

重要事項説明において説明すべき内容を理解するうえで、まず知っておくべきなのは踏切道改良促進法と、同法に定める道路外滞留施設、道路外滞留施設協定についてです。今まで、重要事項説明において踏切道改良促進法に関する説明をする必要は無かったため、ほとんどの宅地建物取引業者は初めて触れる法律だと思います。私は不動産の仕事をするようになって四半世紀以上経ちますが初めてこの法律の存在を知りました。

踏切道改良促進法の目的

踏切道改良促進法は昭和36年に公布された法律で60年前からある法律です。踏切道改良促進法の目的は、踏切道の改良を促進し、交通事故の防止及び交通の円滑化に寄与することです。この法律によりこの60年間で踏切の改良が進み、踏切の数も減少し、踏切事故が減少しました。

道路外滞留施設および道路外滞留施設協定とは??

現在の踏切における問題の一つに、開かずの踏切があります。ピーク時遮断時間40分以上の開かずの踏切は、全国で500箇所以上あるそうです。(「改正踏切道改良促進法の概要とその取り組みについて」国土交通省による)開かずの踏切では、踏切遮断時に踏切の前に歩行者や自転車が滞留してしまい、車道にあふれることで自動車の渋滞をより酷くしています。渋滞緩和や安全確保の観点から、踏切前に歩行者または自転車利用者の滞留スペースを確保する必要があります。
踏切遮断中の歩行者滞留スペースを確保するため、今回の踏切道改良促進法の改正で、沿道民地の所有者との協定制度として創設されたものが、道路外滞留施設協定です。この道路外滞留施設協定において確保される滞留スペースが道路外滞留施設です。

出展:「改正踏切道改良促進法の概要とその取り組みについて(国土交通省)」

踏切道改良促進法について重要事項説明で説明を要する内容

宅地建物取引業法施行令の改正により新たに説明事項に加えられたのは、踏切道改良促進法第10条に定める道路外滞留施設協定の承継効についてです。道路外滞留施設協定は、公示された後に道路外滞留施設の所有者になった者にも承継されます。
道路外滞留施設の所有者が、その土地の所有権を売却した際、購入し所有者となった者は、道路外滞留施設協定を承継しなければならないということを重要事項説明で説明します。

宅地建物取引業法施行令
(法第三十五条第一項第二号の法令に基づく制限)
第三条 法第三十五条第一項第二号の法令に基づく制限で政令で定めるものは、宅地又は建物の貸借の契約以外の契約については、次に掲げる法律の規定(これらの規定に基づく命令及び条例の規定を含む。)に基づく制限で当該宅地又は建物に係るもの及び都市計画法施行法(昭和四十三年法律第百一号)第三十八条第三項の規定により、なお従前の例によるものとされる緑地地域内における建築物又は土地に関する工事若しくは権利に関する制限(同法第二十六条及び第二十八条の規定により同法第三十八条第三項の規定の例によるものとされるものを含む。)で当該宅地又は建物に係るものとする。
四十八 踏切道改良促進法(昭和三十六年法律第百九十五号)第十条

踏切道改良促進法
(滞留施設協定の効力)
第十条 前条第三項(同条第四項において準用する場合を含む。)の規定による公示のあつた滞留施設協定は、その公示のあつた後において協定滞留施設の道路外滞留施設所有者等となつた者に対しても、その効力があるものとする

菊池 英司

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一級ファイナンシャル・プランニング技能士
公認不動産コンサルティングマスター
宅地建物取引士

不動産分野を専門とするファイナンシャルプランナー。不動産FP。
個人向けに不動産投資、不動産有効活用、住宅購入・売却のアドバイス、セミナー等を行っているほか、売買契約書や重要事項説明書の作成、不動産調査等を不動産業者、不動産鑑定士、弁護士、税理士から受託している。
2008年から空き家・留守宅管理の専門サイト「留守宅どっとネット」を運営し、自ら空き家管理の実務も行う空き家管理人。

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