不動産調査

地下貯蔵タンクのある物件は注意が必要



ボイラーのある物件などには、ボイラーの燃料となる灯油などを貯蔵するタンクを地中に埋設している物件があります。
地中に埋設したタンクは、腐食などが原因で危険物が地中に漏れるという事故が多発しています。
地中に漏れ出した灯油などの危険物により、土壌が汚染されることになります。
こういった事故を防ぐために、地下貯蔵タンクに関する法令が改正され、年数が経過している地下タンクに対して、対処を義務付けることとなりました。

【根拠】
平成22年6月28日公布
平成23年2月1日施行 ただし猶予期間2年、平成25年2月1日より順次強化

  • 危険物の規制に関する規則等の一部を改正する省令(平成22年総務省令第71号)
  • 危険物の規制に関する技術上の基準の細目を定める告示の一部を改正する件(平成22年総務省告示第246号)
【各行政による地下貯蔵タンクに関する法令改正の説明ページ】

会社の寮として建てられた建物や旅館やホテルなども古い建物であれば、ボイラーがあり、地下貯蔵タンクを設置している可能性があります。
法令改正により改修工事をしなくてはならなくなり、その費用負担は大きいものとなります。
現在は熱源にボイラーを使用するのを止めていたとしても、過去にボイラーがあった場合、地下貯蔵タンクが残されていることがあります。
これは地中埋設物となりますので、不動産取引上では事前に説明が必要であり、その撤去費用の負担についても明確にしておかなくてはなりません。
【まとめ】地下貯蔵タンクのある物件について注意すべきこと

  • 地下貯蔵タンクに対する規制強化で腐食を防止するためのコーティング等の対策費用がかかる
  • 地下貯蔵タンクの腐食等により土壌汚染の可能性がある
  • 現在は使用されていない地下貯蔵タンクがある場合には地中埋設物として不動産取引上の重要な説明事項となる

菊池 英司

投稿者の記事一覧

一級ファイナンシャル・プランニング技能士
公認不動産コンサルティングマスター
宅地建物取引士

不動産分野を専門とするファイナンシャルプランナー。不動産FP。
個人向けに不動産投資、不動産有効活用、住宅購入・売却のアドバイス、セミナー等を行っているほか、売買契約書や重要事項説明書の作成、不動産調査等を不動産業者、不動産鑑定士、弁護士、税理士から受託している。
2008年から空き家・留守宅管理の専門サイト「留守宅どっとネット」を運営し、自ら空き家管理の実務も行う空き家管理人。

関連記事

  1. 宅地建物取引業者の調査 宅地建物取引業者に対する調査
  2. 徳島で活断層上の建設を規制する条例
  3. 不動産に関する法令の調査方法
  4. 不動産マーケットを左右する人口について
  5. 土砂災害警戒区域に指定された土地の資産価値について
  6. 大阪市のハザードマップを地図情報サイト「マップナビおおさか」で確…

おすすめ記事

重要事項説明における幹線道路の沿道の整備に関する法律(沿道整備法)の説明

重要事項説明で説明すべき内容重要事項説明においては、幹線道路の沿道の整備に関する法律第10条に定…

浸水被害軽減地区(水防法)

浸水被害軽減地区(水防法)浸水被害軽減地区は、洪水浸水想定区域内で、輪中堤防など帯状の盛土構造物…

建築基準法附則第5項道路とは

建築基準法附則第5項道路とは建築基準法附則第5項道路とは、建築基準法の前進となる「市街地建築物法…

重要事項説明における踏切道改良促進法の説明

踏切道改良促進法の改正に伴う宅地建物取引業法施行令の改正令和3年3月31日に踏切道改良促進法等の…

重要事項説明における都市計画法、建築基準法その他の法令に基づく制限

都市計画法、建築基準法その他の法令に基づく制限不動産取引の重要事項説明では、法令、条例等による制…

PAGE TOP