不動産投資

マンション投資で気を付けるポイント 



最近、不動産投資に関するご相談が多くなってきました。
多くの方が、不動産投資に希望を持って購入物件の探し方、見分け方などをご相談に見えられます。
中には、検討中の物件について、資料をご持参いただく相談者もいらっしゃいます。
それだけ真剣に検討されているのにもかかわらず、物件の見分け方がイマイチ理解できていない方が多いようです。

ワンルームマンションの管理費

先日、相談者が持参された、東京のワンルームマンションの物件概要の中に、おかしな物件を見つけました。
異常に管理費が高いのです。
通常、管理費と言うと、マンションの管理組合が区分所有者から集金し、管理会社へ支払うお金です。
ワンルームマンションの場合であれば、数千円程度の設定が普通です。
しかし、今回目にした物件は、15,000円ほどの設定になっていました。
通常の約3倍程度です。
部屋は20㎡程度で、特に広いタイプではありません。
おまけに、このマンションは自主管理なのです。
自主管理というのは、管理会社の中間マージンを削減するために、管理組合が直接、業者に発注する形式になっています。
通常は、管理費が安いはずなのです。

投資用ワンルームマンションでありがちなこと

このマンションは、ワンルームのみの投資用マンションです。
そもそも管理組合が自主管理できるはずありません。
投資用マンションの所有者は、投資で買っているため、自分が住むことはありません。
東京のマンションならオーナーは地方に住んでいる場合も多々あります。
管理組合総会に参加する人も少ないぐらいです。
それだけに、理事になる人が積極的に管理に関与するとは思えません。
自主管理をどうやってやっているのか?
とても疑問に思うのです。
考えられることはいくつかありますが、よくあるのが、区分所有者の中に、複数の住戸を保有している不動産会社がいる場合です。
不動産会社が管理組合の理事長になり、ほとんどのことを決めてしまっているのです。
以前、そういう物件を何回か扱ったことがあります。
その区分所有者である不動産会社が管理業務を発注する権限を持ち、自分の関連会社に管理業務を発注していることもあります。
一社の不動産会社が、複数の会社を作り、あらゆるところで利益を抜いていることもよくあります。
以前、扱った物件では、以下のように複数の会社を使って利益を吸い上げている会社がありました。

  • 区分所有者として複数の議決権を持ち理事会を牛耳る会社
  • 管理業務を下請けする会社
  • 地方在住の人に収益マンションとして販売、仲介する会社
  • 賃貸募集、賃貸管理、家賃保証、借り上げなどを行う賃貸管理会社

以前扱った物件の中には、親会社が破たんして、管理会社が集めた家賃を持ち逃げしたケースもありました。
一つの会社が複数の会社名であらゆる場面に関わっているとき、事件になることがよくあります。
こういう会社は、遠方の方に電話で売りつける手法を取ります。
遠方のオーナーが、管理に口をはさむことはほとんど無いからです。

管理費が高い物件は要注意

管理費が高い場合、なぜそのように管理費が高いのか、納得できるまで説明を受けるべきです。
情報が開示されない限りは、その物件を購入すべきではありません。
ごく一部の大企業を除き、一つの会社があらゆる場面で関わっているのは好ましくありません。
何かあるのかも?
そう疑ってかかる方がよいでしょう。
このマンションがなぜ管理費が高いのか、なぜ自主管理になっているのか、調べてみたので理由はわかりました。
その理由についてはここではお話しできませんが、よくあるケースでした。
やはり管理費が高い物件の場合、ちゃんと調べてみるべきです。

最後に

遠方にある不動産に投資する場合でも、できるだけ現地確認をするべきです。
目で見てわかる情報もたくさんあります。
また、購入した後には、ちゃんと管理組合の運営に参加しましょう。
できたら遠方であろうと、管理組合の総会に出席して意見を述べるべきです。
不動産投資は、家に送られてくる帳票と家賃の振り込まれる通帳を見るだけで、あとは何もしなくて良い、なんてことは絶対にありません。

菊池 英司

投稿者の記事一覧

一級ファイナンシャル・プランニング技能士
公認不動産コンサルティングマスター
宅地建物取引士

不動産分野を専門とするファイナンシャルプランナー。不動産FP。
個人向けに不動産投資、不動産有効活用、住宅購入・売却のアドバイス、セミナー等を行っているほか、売買契約書や重要事項説明書の作成、不動産調査等を不動産業者、不動産鑑定士、弁護士、税理士から受託している。
2008年から空き家・留守宅管理の専門サイト「留守宅どっとネット」を運営し、自ら空き家管理の実務も行う空き家管理人。

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